Labo kurohama 木工館
Labo Kurohama では画室用木工品全部と中型以下の家具のほとんどを自家製作しています。
10. 仮称 ロングプレート
端材を捨てるのはもったいないからそれでできる何かを作る。すると足りない材が生じるので少し調達してくる。それでまた端材が出る。キリのない繰り返しとも思うし、それゆえむだなく何かができ続けていくとも取れる。
木材ばかりでなく塗料も同じ。こちらは途切れるといろいろ困るのでこの生々流転は好ましい。長い木の皿を作りました。お盆とも言える。何だかわからないけど使えそうな。
全体はこんな姿で、長さ70センチ。中の棒状のものは外したり立てたりして使い方を考える。その裏面は赤。いつもは上図のようにサイドボードの上に置き、花やらガラス細工やらの台にする。
塗装は、まず薄い色の水性ニス2回。底がフローリング材の裏面でベニヤ板条に柔らかいため、これで固める。次いで赤、黒の水性ペイント3回。3回目の前は十分乾燥させ、サンドペーパーで磨く。仕上げ段階として油性の透明ニスを2回。近い将来またサンドペーパーを使って磨いた上3度目を施せば完成する。
次の個展では会場の図版置き台として使うつもり。先日は寿司と刺身の飯台にしたところムラムラと酒が飲みたくなった。
つや出しには椿油を。元は木くずでもかわいがるのは自由。捨てたくなくなっていきます。
9. マルチキャビネット
「さあ絵を描くのだ」、と画材店にアトリエ用キャビネットを物色しに行ったところ、これがあまりの値段。12万円とか。「買う人めったにいませんよ」。「そこらの家具で代わりにするんですよ」。売る側がこんなことを言うんだから。実際、高い。そんな麗々しいものをじきに絵の具で汚すのは忍び難い。そこで...。画材の収納ばかりでなく、コンピューターデスク、電話台、ティーテーブルなど、思いつきで用途はさまざまです。とりあえずアトリエに置くものとして。
①視覚補助として、コンピューターのディスプレイ ②筆洗器、油壺(こぼれないよう、使わない時は③に移し中に引っ込めておく) ④、⑤絵の具箱 ⑥コンピューター本体。下に小物収容可。左右どちらからでも引き出せる。 ⑦大型絵の具チューブ
本体左側には筆立てを置く棚が取り付く。全体はすでにあったものの改良品。こうなる前は古いデスクトップをどんと収めるコンピューターデスクだった。付け足し部分には端材を用いてあるので、改造費用はほとんどなし。
8. 両袖机
水彩画用具のキャビネットとして作っておいたのが左袖。4段の引き出しボックスを新たに作って右袖とし、天板を渡した。天板は両袖の頭に置いてはめるだけなので、両袖は2つのキャビネットに戻せる。中の台にプリンターを置き、右の隙間に椅子と膝が入る。すべてがキャスター付きのため、移動は簡単。
パスポートやマイナンバーの通知書など、めったに使わないものは置き場所も忘れがち。このたぐいは天板内部の空洞に納め、再びあたふたはすまいと誓いました。コンピューターの下になっている板を跳ね上げて中を見る。旅客機主翼上のエア・ブレーキが上がる様から連想した仕掛け。
7. ビンの蔵
建設作業場の廃材置き場で手に入れた材料で腰ほどの高さの棚を作り、扉をつけました。奥行きは12センチしかないので、空間を占拠された感じはありません。逆を言うと大きなものは入らない。とっておいた空きビンを並べることにしました。中には何も入れずにおきます。ここから取り出したビンに何かを入れ、行くべき先に送る。空きビンは生活の中からそのうち補充されてくる。年金が頼りの暮らし、モノを、とりわけ有用なモノを大切に。外も中も、そのための出費はほとんどゼロで作った蔵です。
フタがきちっと閉まるガラス容器ほど生活に有用なものを思いつきません。保存性抜群、中身が見える、開閉簡単、携帯便利。キリなく重宝なもの。ビニール袋などに詰め込んでそこらに放って置いては捨ててしまいたくなる。整然と保管する場があれば暮らしが楽しくなります。
6. 端材を使った飯台、コースター
米一粒を作るには1年かかる、だから...と言うといろいろがキリなくなってしまうのですが、木にもそういうことをふと思います。10センチ足らずの切れっ端、これだって元の木になるには...。仕方ない。飯台やコースターをいくつか作ってくたびれました。写真のそれぞれ真ん中にある飯台の材料は家で出た切れっ端ではなく、材料店で売っていた「端材」、ともに180円。水性ニスのウォルナットとマホガニーを計5回、木口は赤で封じ込め、さらに油性の透明ラッカーを3回。以上の塗装でなかなかの調度になります。
2.夕方のスーパーに割引きでいい刺身がある限り、具体的には週に5回ほど、夕食に寿司を作ります。刺身は少し包丁を入れると寿司ネタの形になり、常備の冷凍酢飯は回転が速ければちゃんと使えます。写真は、580円が半額になった刺身で作ったもの。
5. ベッドサイドのチェスト
年配者あるいは高齢者たる者、「もし寝込んだら」の問題にはさまざま備えるべきでしょう。風邪ぐらいの時ももう少し深刻な時も、横たわる姿は見苦しくなくありたいもの。薬、コップ、ティッシュペーパー、着替えなどが乱雑に置かれていては、元気になる意欲にも差し支えます。しかるべき際にしかるべき物をきれいに指し示せるよう、というのは考え過ぎか。さる日飲み過ぎでくたばってしまい、使い勝手はある程度検証済みです。
1.場合によっては座って運んでもらえます。 2.引き出しの中は2段。詰め込むのではなく仕分け効率を考えて。物入れは下の段にも。 3.既製のお盆を引き出しの上に置いて。美術作品小品の展示用などにも。
4. 重箱としての一升マス
赤と黒は、フランスの小説をまつまでもなく色として究極の組み合わせ。引き締まる。重箱の材料は13mm厚の桐。箱の容積は一升。これでごくごくやれたら。重箱といっても端材が尽きたため重なることなく完結してしまいました。
3. へそくり箱
床の片隅に置いて小さな花瓶などを乗せる台の中にいろいろな物が入る。 1.さて、どうやって開けるか。 2.チーズの丸い空き箱が見える所に10個、床下に1個入る。 3.上と中ほどの小引き出しにはハンコ、SDカードなど。取り外しできる床の下は秘密の空間。奥の壁には貯金通帳を2冊ぐらい入れられる。 へそくり隠しといっても箱ごともっていかれればおしまい。
2. 水寿司、刺身、天ぷらなどのために
いわゆるゲタ。ホームセンターで時々見つかる銘木系の小さな端材を使用。塗装の下地は水性ニス(マホガニー)4回塗り、下地は油性透明ラッカー2回塗り。 1.2つ作ったところ。 2.たまたま長さが同じなので高さを揃え、合わせてゲタ(大)として使えるように。
1. 水彩画作成テーブル
水彩画を描くための台兼画材収納キャビネット。サイドテーブルやティーテーブルなどとしても使えます。 1.幅30センチ、奥行き40センチ。下段は吹き抜け状で、筆立て、スプレー等を置く。 2.左引き出しは盤面下に空間があり、パレット等の平たい物を収納。 3.天板を跳ね上げ、1の左側面にかかっている画板を置く。 4.跳ね上げ天板の下にも収納スペース有り。